11日 原油は続落、利益確定売りで

 11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(7月限)は前日終値と比べ15セント安の64.83ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(8月限)は同17セント安の66.70ドル/バレルと、いずれも下振れしている。
 11日アジア時間午前の原油相場は続落。楽天証券経済研究所の吉田哲コモディティアナリスト(=写真)によると、前日のWTI原油が65ドルを上回る上昇を受け、利益確定売りが入ったという。
 原油相場は方向感の見えづらい状況が続いていると吉田氏。イギリスのロンドンで行われた米中の貿易協議は10日遅くに終了。中国のレアアースの輸出規制緩和を巡り一定の合意が見られた一方、今後の展開を巡り懸念も残る。また、米国とイラン間の核協議も平行線を辿っており、明確な方向観は見えないと吉田氏は述べた。
 またテクニカルな方向観で言えば、WTI原油65ドルは「売買の境目として意識されやすい」と吉田氏。今後も「65ドルを前後して相場は推移するのではないか」と見方を示した。
 日経平均株価は前日比200円92銭高の3万8,412円43銭で推移している。ドル円相場は1ドル= 145.06円と、前日の17時時点(144.75円)と比べ、ドル高・円安方向に振れている。
 
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100): 144.13 (↑0.79)