28日 原油は反発、米欧関税合意を受け、リスクオンムード 

 11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(9月限)は先週末終値と比べ24セント高の65.40ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(9月限)は同29セント高の68.73ドル/バレルと、いずれも反発している。
 アジア時間28日午前の原油相場は上昇に転じた。米国と欧州連合(EU)は27日、自動車を含むEUから米国への輸出品に15%の関税を課すことで合意した。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの芥田知至主任研究員(=写真)は、「関税合意を受け、リスクオンムードが出ている」と述べた。
 ただし、先行きの不透明感から上げ幅は限定的だった。米国がこれまでに各国と結んだ貿易交渉や合意も詳細に不明点が残ると芥田氏は指摘した。また、米中の相互関税の引き上げ停止期限が8月12日に迫るなど、先行きの不確実性が残る。
 芥田氏は目先の原油相場について、主要産油国による増産や米中の経済減速懸念などから、「やや軟調に推移しやすい」との見方を示した。一方で芥田氏は「足元では各国の経済指標は悪くなく、相場には底堅さもある」とも述べた。
 日経平均株価は先週末比333円14銭安の4万1,123円9銭で推移している。ドル円相場は1ドル=147.95円と、先週末の17時時点(147.38円)と比べドル高・円安方向に振れている。
 
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):148.20 (↑1.28)