30日 原油は小幅高、対ロシア制裁を警戒
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(9月限)は、前日比4セント高の69.25ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(9月限)は同17セント高の72.68ドル/バレルと、いずれも小幅に強含んでいる。
30日アジア時間午前の原油相場は小幅高。米国による対ロシア制裁の発動を警戒し、相場の下値が堅く推移している。米国のトランプ大統領は29日、ロシアに対する新たな制裁に関して、発動の猶予期間を10日に短縮すると述べた。当初の計画は、ロシアがウクライナとの停戦に50日以内に応じない場合、ロシア産原油の購入国に追加関税を課す内容だった。ロシア産原油の供給が細る可能性があることから、「原油相場は下げづらい状態にある」(野村證券の高島雄貴エコノミスト)。
次の注目材料は、石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」のうち、サウジアラビアなど8カ国が開く8月3日の会合。8月と同様に、9月についても日量54万8,000バレルの追加増産が決まる公算が大きいほか、「その後のさらなる増産の可能性も注視したい」(高島氏)。
日経平均株価は前日比18円82銭安の4万655円73銭で推移している。ドル円相場は1ドル=148.06円と、前日17時時点(148.58円)と比べドル安・円高方向に振れている。
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):148.98 (↑1.67)