24日 原油は続伸、ロシア産とクルド産原油の供給懸念で
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(11月限)は前日終値と比べ17セント高の63.58ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(11月限)が同14セント高の67.77ドル/バレルと、いずれも続伸している。
24日アジア時間午前の原油相場は上伸。ロシア産とクルド産原油の供給懸念の台頭が強材料となっている。米国のトランプ大統領がウクライナの全土奪還を支持したうえ、ロシアによる北大西洋条約機構(NATO)加盟国の領空侵犯に対して断固たる姿勢を取るべきと表明した。さらにトランプ大統領はロシア産原油を輸入する中国、インド、欧州への批判を強めており、ロシア産原油の供給減少観測が高まっている。
また、イラク北部クルド自治区からトルコを経由する原油の輸出が再開するとの期待が高まっているが、23日時点で輸出は再開されていない。ニッセイ基礎研究所の上野剛志主席エコノミストは「クルド自治区で原油生産を行っている石油会社が自治政府に債務返済を保証するよう求めていることが要因。このため輸出再開のめどがついたのとの話が後退している」と伝えた。
このほか米国石油協会(API)が23日に発表した統計で、原油在庫が前週から約380万バレル減少したことも支援材料となっているようだ。
日経平均株価は22日比208円60銭安の4万5,285円6銭で推移している。ドル円相場は1ドル=147.73円と、22日17時時点(148.12円)と比べドル安・円高方向に振れている。
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):145.35 (↓0.15)