6日 原油は続伸、需給引き締まり感や株高で

 11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(11月限)は先週末終値と比べ89セント高の61.77ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(12月限)は同93セント高の65.46ドル/バレルと、いずれも上昇している。
 アジア時間6日の原油相場は続伸。石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」は、5日の会合で11月の増産幅を日量13万7,000バレルとすることで合意した。楽天証券経済研究所の吉田哲コモディティアナリスト(=写真)によれば、事前予想では日量50万バレルの増産との見方もあったが、実際には小幅増産にとどまり、需給引き締まり感が市場関係者の間で意識された。予想よりも増産幅が少ない点について吉田氏は、「会合が行われた時点でWTI市場は61ドルを割っており、原油相場へのマイナスインパクトを避けようとしたのではないか」との見方を示した。
 また、吉田氏がもう一つの上昇要因として挙げたのが、日本をきっかけとする株式指数の上昇だ。自民党の新総裁に高市早苗氏が選出され、期待感から日経平均は先週末比2,000円以上の大幅上伸となっている。これを受けてニューヨークダウ先物は若干上昇しており、原油相場に上昇圧力を加えていると指摘した。
 日経平均株価は先週末比2,043円17銭高の4万5,725円33銭で推移している。ドル円相場は1ドル=149.83円と、先週末の17時時点(147.41円)と比べドル高・円安方向に振れている。
 
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):142.67 (↓1.18)