8日 原油は上昇、ロシアの供給懸念とOPECプラスの小幅増産で
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(11月限)は前日終値と比べ53セント高の62.26ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(12月限)は同50セント高の65.95ドル/バレルと、いずれも上昇している。
8日アジア時間午前の原油市況は買いが優勢となっている。ニッセイ基礎研究所の上野剛志主席エコノミストは特段の材料は無いとした上で、「ロシアの供給懸念が強材料視されている」と指摘した。依然としてウクライナはロシアの製油所を標的に攻撃を行っており、一連の攻撃によりロシアの製油能力が大幅に低下しているという。また、石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」が5日に取り決めた11月の増産幅は10月と同じ日量13万7,000バレルだった。市場の予想内だったが「一部では50万バレルとの予想もあり、大幅に増産幅が縮小された印象もあったようだ」(同)。なお、目先の価格動向に関しては「一進一退となる公算が大きい」と指摘。依然としてロシアとウクライナを巡る地政学リスクが支援材料となるものの、上値の重い展開が続くとしている。
日経平均株価は前日比46円49銭高の4万7,997円37銭で推移している。ドル円相場は1ドル=152.55円と、前日の17時時点(150.63円)と比べドル高・円安方向に振れている。
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):144.28 (↑0.17)