3日 原油は小幅安、米中の需給緩和観測を受け
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(1月限)は前日比10セント安の58.54ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(2月限)は同11セント安の62.34ドル/バレルと、いずれもわずかに下落している。
アジア時間3日午前の原油相場は弱含み。エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストによると、米国の需給緩和感や中国の景気減速による石油需要の鈍化観測が相場を押し下げている。米国石油協会(API)が東京時間3日午前に発表した在庫統計によると、米原油在庫は前週比248万バレル、ガソリンは同314万バレル、軽油・暖房油在庫は同288万バレルいずれも増加した。
また3日までに発表された、中国Rating Dog(旧財新)による11月の購買担当者景気指数(PMI)はサービス部門、製造業ともに前月から悪化。「中国の経済減速による石油需要の伸び悩みが市場関係者の間で意識された」(野神氏)。
もっとも米国が主導するロシアとウクライナの和平協議は、双方の領土に関する見解の不一致から長期化する公算が大きい。「欧米の対ロシア制裁はしばらく続くとみられ、ロシアからの供給正常化には時間がかかるとの見方が相場を支えている」と野神氏は述べた。
日経平均株価は前日比567円32銭高の4万9,870円77銭で推移している。ドル円相場は1ドル=155.73円と、前日の17時時点(155.77円)と比べわずかにドル安・円高方向に振れている。
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):143.42 (↓0.93)

